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2016年02月21日ゼロックススーパーカップ サンフレッチェ広島VSガンバ大阪

 「固い試合なので、活躍してくれると思う」副音声で解説している鈴木啓太さんの言葉に納得する。ゲームの後半、交代で浅野選手が準備している段階だった。

 固い試合だった。サンフレッチェ広島(以下、広島)の試合はいつもそうだ。立ち上がりは、深く追い込むことをせず、守備のベースを作る。前半のシュートはガンバ大阪(以下、G大阪)2本、広島1本。シュート数よりも、コーナーキックの数が、その試合の動きのなさを表していた。広島1、大阪0。

 2015年のチャンピオンシップ決勝の時は、ミスからゲームが動き始めた。ディフェンダーが自陣でパスを回している隙に、G大阪の長澤がカットしてゴール。そこから点を取りあい3-2で広島が勝利したが、後半15分という時間まで退屈な試合だった。

 今日も動き始めるのはミスからだろう。お互いにミスを逃さない実力を持っているチームだ。ミス待ちの試合は退屈。しかし、今日の退屈な試合を終わらせたのは、ゴールだった。浅野と交代する前に佐藤寿人。GKと、守備陣の間、中途半端という表現がきっちりにあう場所に塩谷がグランダーのクロスボールを入れてきた。GK東口がキャッチするかと思う刹那、佐藤がそのボールにワンタッチしてコースを変えた。佐藤らしいゴール。

 動き始めたゲームはPKで広島が追加点、宇佐見のゴールとしたあとに、今年から新加入のウタカのスーパーボーレーシュートが決まって、広島が3-1で勝利した。

 カップ戦とはいえ、シーズン前の前哨戦ともいえるゼロックススーパーカップ。広島は、去年からの継続という印象を強く残した。後半に、寿人と浅野が交代で入ってくるのも同じだった。無難な立ち上がり、得点を取ってからのゲーム支配。ウタカは、ドウグラスの抜けた穴を埋めるのではなく、そんな退屈な広島のサッカーの雰囲気を変えるアクセントになりそうだ。浅野とのツートップは迫力があった。

 ので、ドウグラスを抜けた穴は埋められていない。序盤は、結構苦しむのではないか。守備的に入るチームに対して、攻撃陣がどうこじ開けていくかというのが課題だろう。スタメンの平均年齢30歳。去年からの上積み要素は少なかった(ミキッチは、退団という話を聞いていて、浦和レッズが獲得して欲しいと思っていたが、今日、普通にスタメンで驚いた)

 逆に、負けはしたが、広島よりも去年から上積みという可能性を見せたのはガンバ大阪。守る広島に対して、動いて工夫をしようという姿勢が見えたし、実際に崩すことができていた。マリノスからきたアデミウソンが、今後、フィットし始めると更にゴール前でのアイデアが増えるはず。今年は、去年見せた守備力よりも高い攻撃力で、リーグをリードしていきそうで楽しみだ。

 浦和レッズのとの試合では、お互いの攻撃力を魅せるような試合を見せて欲しい。

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 ○森保監督(広) 「がまんしてペースを握れたことが勝利につながった。中央で攻撃の起点をつくることに取り組んでいるが、改善が必要だ」

 ●長谷川監督(ガ) 「この負けをこれから先の試合につなげたい。守備はもっとメリハリが必要。攻撃のコンビネーションの成熟はまだこれから」

(引用:朝日新聞デジタル